母のぬくもり
昨日、不思議なことがあった。
夕食を食べながらTVを見ていたら、いつの間にか眠っていた。
気が付くと全豪オープンテニスの男子準決勝戦があっていた。ということは0時を過ぎていた。ロシアのメドベージェフとギリシャのチチパスが戦っていた。観客を入れての試合だったから、大きな声援が聞こえた。
私の頭はぼんやりとしてそれを見ていると、横に母がいる気配がした。
母ってテニスがわかるんだっけ、と思いながら、話しかけるとどこかへ行ってしまうような気がして話しかけられなかった。母は何の違和感もなくそこにいた。母のぬくもりを感じた。
頭がはっきりしてきて、チチパスが負けそうだと思って応援の気持ちが湧いてくると、母はいなくなった。
私のことが心配なんだろうな、今度足の手術をするから・・・。
束の間でも母に逢えた気がして嬉しかった。母のぬくもりっていいなぁ。
春の到来を告げるスノードロップ
私たち、どうなるの?
昨年の9月頃、ネットで薔薇を3本注文していた。入荷次第送ると書いてあった。
でもあまり長く送られてこないので、忘れられているものとばかり思っていた。
すると今年になって、いきなり薔薇の苗が送られてきた。
外は寒い。お庭に出ることもずっとためらっていた。
すると2月に入って、薔薇の苗を見てみると生き生きと新芽や若葉が出ていた。
生命力の強い薔薇たち、なんとかしてあげなくちゃぁ。
2月上旬、外に出たくなるようなお天気の日があって、彼らは植え付けられた。
ちゃんとそこで根を張って生きるんだよ。
よく人は薔薇は手入れが大変というけれど、私はそうは思わない。肥料をあげ、虫がいると気付いたら殺虫剤を撒き、花が終わったら剪定し、あとはほかの植物たちと一緒で水をあげるだけ。うまくいけば年中咲くし、何といっても綺麗だ。
ほかの苗はいつの間にか姿を消してしまうが、薔薇だけは存在感がある。
そのうち薔薇屋敷になったらいいなぁと、すっかり薔薇に魅せられた私である。
ロフストランド杖
今までステッキ型の杖を使っていたが、うまく身体が支えられなくて前屈しておばあさんのようになるので、骨折した時に使っていたロフストランド杖を使うことにした。
これだと安定感があり、体重も十分かけられる。多発性硬化症が再発してから、身体を支える力が弱くなり、ふらつきも多い。再発する度にどこかしら調子が悪くなる。
骨折したのは約20年前。慌てて階段を降りていたら、もう一段あると勘違いして足先を反対に反って着地したから、思い切り体重がかかって折れたようだ。その瞬間は痛かったけど、そのあとは痛みは無く、看護師さんが車椅子を持ってきてくれて、私の職場まで押してくれた。
職場に着いても、大丈夫、歩けるからと歩こうとするが足がぐにゃっとなって歩けない。
そこで整形外科の外来まで車いすで連れて行ってもらうと、先生は、これは折れてるよ!と言った。痛覚が無いのだ、MSのせいで。神経内科で、爪楊枝でチクチク刺す検査があるが、あまり痛くなかったがこれ程までとは思わなかった。
普通骨折したら青ざめて、脂汗を流すそうだ。
それから長い入院生活が始まった。職場で起きたので労災だった。
ロフストランド杖の布のところは、ゴムが朽ちてボロボロになりかけていたので自分で繕った。今見ると、我ながらこんな細かい作業が出来ていたんだと驚いてしまう。
今はやる気があってもできないだろうな。
40年振りの電話
LINEに自然と登録されている人に、「LINEしてますか?」と聞いてみた。相手がLINEをしてないと、いくら書き込んでも既読にならないからだ。
病院に就職したばかりの時一緒だった人に思い切って書き込んでみた。すると返事がきた。今は花粉症で大変だと書いてあった。すると、急にLINEの電話が鳴って彼女の声が聞こえた。
懐かしかった。声は変わっていない。私の声も変わっていないと言った。
彼女は30歳くらいで辞めてそれから専業主婦をしていた。
みんな仲良しで最初の5年半は生理検査をする「機能検査室」で優雅に働いていた。それでも収益は上がっていた。保険点数(診療報酬)が高かったのだ。20年もすると診療報酬が下げられて、心電図をとるのもまるでチャップリンの「モダンタイムス」のように機会に振り回されているような状態になった。
最初の5年は楽しかったねと意見が一致した。心臓外科や内科の先生たちがお茶(コーヒー)を飲みに来て、夕方になって誰からともなく言い出すとまるで金魚の糞のように連れ立って飲みに行った。女性だけで旅行したり、先生たちと山陰のきれいな海でキャンプしたり、楽しい思い出しかない。5年半後に「心臓病センター」ができると、みんなバラバラになっていった。
喋りだすときりがなく、結構近いところにいるんだから遊びにいらっしゃいよ、と言って電話を切った。
実はブロブの案内をするつもりでLINEを思い切ってしてみたのだ。それがきっかけで懐かしい人と話すことができた。ブログさん、ありがとう!