ロフストランド杖
今までステッキ型の杖を使っていたが、うまく身体が支えられなくて前屈しておばあさんのようになるので、骨折した時に使っていたロフストランド杖を使うことにした。
これだと安定感があり、体重も十分かけられる。多発性硬化症が再発してから、身体を支える力が弱くなり、ふらつきも多い。再発する度にどこかしら調子が悪くなる。
骨折したのは約20年前。慌てて階段を降りていたら、もう一段あると勘違いして足先を反対に反って着地したから、思い切り体重がかかって折れたようだ。その瞬間は痛かったけど、そのあとは痛みは無く、看護師さんが車椅子を持ってきてくれて、私の職場まで押してくれた。
職場に着いても、大丈夫、歩けるからと歩こうとするが足がぐにゃっとなって歩けない。
そこで整形外科の外来まで車いすで連れて行ってもらうと、先生は、これは折れてるよ!と言った。痛覚が無いのだ、MSのせいで。神経内科で、爪楊枝でチクチク刺す検査があるが、あまり痛くなかったがこれ程までとは思わなかった。
普通骨折したら青ざめて、脂汗を流すそうだ。
それから長い入院生活が始まった。職場で起きたので労災だった。
ロフストランド杖の布のところは、ゴムが朽ちてボロボロになりかけていたので自分で繕った。今見ると、我ながらこんな細かい作業が出来ていたんだと驚いてしまう。
今はやる気があってもできないだろうな。